同じ監督が長く就任する長期政権の利点と欠点
サッカーチームの強さは選手の基礎体力やコンビネーションなど選手自身の能力の他に、監督の適切な指導力も重要なポイントになります。監督が選手ひとりひとりの特性を見抜き、最適な指示を出すことで初めてチーム全体の強化に繋がります。そのため、同じ監督を長期にわたって起用し続けるのが一般的です。
サッカーチームでひとりの監督による長期政権が続くのは選手の特性を細かく見出し、最適な指導を行える利点があります。長く付き合うことで本人も自覚していない特性を見出し、チーム強化に繋げられるのがキャリアの長い監督の魅力です。その反面、長期政権は監督のワンマン指導の原因になりやすい欠点もあります。チームにとってプラスにならない誤った指導を行ったとしても、それを修正出来る人員がいないので選手にとっては大きな不具合に至るのが問題です。また、長期政権化したチームは柔軟性に欠ける傾向があり、外部から新しい選手が入ってきた際にトラブルに発展する可能性があります。結果、却ってチームが弱体化することもあり得るのです。
同じ監督が一つのチームに長く留まるのは長所と短所がありますが、選手の特性やチームに適した戦術など様々な要因を踏まえた上で監督の続投や交代を判断することが大切です。特に海外戦を前提にしたチーム作りの際は多角的な指導が出来る、柔軟性に富んだ思考を持つ人員を監督に据えるのが勝ち星を飾る重要な条件ですから、指導年数など過去のキャリアに固執しないように気を配る必要があると言えるでしょう。